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ツノシメジ
腐生菌。子実体は夏から初秋に、広葉樹枯死木上に発生。傘は径3~12 cmで、半球形のち多少中高の平たい丸山形となる。表面は、黄褐~橙褐色の地肌の上を、中央角状、周辺に向って剛毛状の大型の鱗片が密に覆う。ひだは白色で密。柄は下方に太くなり、上部に褐色で膜質鱗片状のつばをつける。つばの上部は淡色、下方は傘の周辺と同様の鱗片に密に覆われる。担子胞子は楕円形で、無色である。
1. 種の解説腐生菌。子実体は夏から初秋に、広葉樹枯死木上に発生。傘は径3~12 cmで、半球形のち多少中高の平たい丸山形となる。表面は、黄褐~橙褐色の地肌の上を、中央角状、周辺に向って剛毛状の大型の鱗片が密に覆う。ひだは白色で密。柄は下方に太くなり、上部に褐色で膜質鱗片状のつばをつける。つばの上部は淡色、下方は傘の周辺と同様の鱗片に密に覆われる。担子胞子は楕円形で、無色である。
2.分布
国外ではヨーロッパ、北アメリカに、国内では本州(青森県、栃木県、長野県、山梨県、静岡県、岐阜県など)に分布する。県内では中部に分布する。
3.生育環境
冷温帯上部から亜寒帯域で、カバノキ属などの広葉樹の倒木(まれに立ち枯れ木)に生育する。県内では冷温帯上部河岸林の倒木に生育しており、冷涼で湿度が保たれる倒木に生育すると考えられる。
4.生育状況
県内では大井川上流部のダケカンバと思われる倒木に発生しているところを1ヶ所確認しているのみで、富士山では未確認である。
5.減少の主要因と脅威
県内では現生育地のような、冷温帯上部にある冷涼で湿度の保たれる河岸林は限られる。道路建設など(24)により現生育地が消失する可能性が考えられる。
6.保護対策
特になし。
(静岡県版レッドデータブックより)

写真提供:岸澤広晶様