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チョレイマイタケ

腐生菌。子実体は夏から秋に、菌核または広葉樹材上に発生する。子実体は複雑に枝分かれした柄と傘からなる。柄は根もとから幾回も分枝し先端に傘をつけ、全体は複雑な塊となる。傘はほぼ円形で、浅い漏斗形。一つの傘は径1~4 cm、表面は黄白~淡いきつね色で、平滑か細かい鱗片に覆われる。子実層托は類白色の浅い管孔で柄に垂生する。孔口は2~4個/mm。担子胞子は長楕円形、平滑である。北方系の菌である。
1.種の解説
腐生菌。子実体は夏から秋に、菌核または広葉樹材上に発生する。子実体は複雑に枝分かれした柄と傘からなる。柄は根もとから幾回も分枝し先端に傘をつけ、全体は複雑な塊となる。傘はほぼ円形で、浅い漏斗形。一つの傘は径1~4 cm、表面は黄白~淡いきつね色で、平滑か細かい鱗片に覆われる。子実層托は類白色の浅い管孔で柄に垂生する。孔口は2~4個/mm。担子胞子は長楕円形、平滑である。北方系の菌である。
2.分布
国外では中国、ヨーロッパ、北アメリカの冷涼地に、国内では北海道、本州中部以北に分布する。県内では東部、中部で確認している。
3.生育環境
冷温帯の湿度が保たれる林内で、ミズナラなどの広葉樹枯死木を白色腐朽して生育する。宿主の根付近の地中に菌核を形成する。
4.生育状況
県内において上記の生育環境は現在かなり限られ、子実体の発生確認は稀である。
5.減少の主要因と脅威
湿度が保たれる河岸林などのブナ、ミズナラ林の伐採による減少が要因と考えられる。菌核は菌糸が密集して塊状になり、休眠状態になった耐久器官であるが、本菌の菌核は猪苓といわれ漢方薬として採集圧も高い。耐久器官である菌核の採取は減少の脅威となる。
6.保護対策
ブナ、ミズナラ林の保全及び乱獲からの保護が必要である。
(静岡県版レッドデータブックより)
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク