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ムササビ
頭胴長27~48 cm、尾長28~41 cm、体重700~1,300 g。夜行性で、樹上で活動する。前後肢の間にある皮膜を広げ、100 m以上も滑空できる。巣は大木の樹洞などに作る。ほぼ完全な植物食で、木の葉、芽、花、果実、種子などを採食し、時にヒノキの樹皮も食べる。メス同士はなわばりを持つが、オス同士の行動圏は重なる。春と秋に1~4頭を出産する。
1.種の解説
頭胴長27~48 cm、尾長28~41 cm、体重700~1,300 g。夜行性で、樹上で活動する。前後肢の間にある皮膜を広げ、100 m以上も滑空できる。巣は大木の樹洞などに作る。ほぼ完全な植物食で、木の葉、芽、花、果実、種子などを採食し、時にヒノキの樹皮も食べる。メス同士はなわばりを持つが、オス同士の行動圏は重なる。春と秋に1~4頭を出産する。
2.分布
日本固有種で、本州、四国、九州に分布する。県内では海岸部から富士山麓、南アルプス亜高山帯まで広く分布すると見られるが、確実な生息情報の記録は少ない。
3.生息環境
低地の社寺林から亜高山帯の天然林まで生息する。樹洞に営巣するため、樹洞ができるような広葉樹大径木のある森林が生息環境である。本種が滑空して移動するには、高い幹から飛び立つために、大径木の存在が必要条件である。平地では、社寺林がそのような条件を満たしている。
4.生息状況
県内に広く生息すると思われるが、情報が不足している。
5.減少の主要因と脅威
社寺林などの大径木の伐採、周囲開発による生息域の孤立化が減少の主要因として考えられる。
6.保護対策
1994年以降狩猟鳥獣から除外されている。皆伐の減少によりスギ人工林の高齢大径化が生じており、各所でキツツキ類の営巣(穿孔)が確認されているとともに、本種の営巣も確認されている。低地帯から山地帯の人工林でも、本種を含む2次樹洞営巣種の生息環境の増加が期待できる。
(静岡県版レッドデータブックより)
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク
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写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク