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ミズラモグラ

頭胴長77~107 mm、尾長20~26 mm、体重26~36 g。世界的にみても小型の真性モグラで、尾が長いのが特徴。前肢は大きく発達し、後肢は小さい。国内に生息する他のモグラ亜科よりも下顎歯数が1対多い。毛色は灰褐~黒色まで地域によって異なる。自然下では昆虫類やミミズ類、ジムカデ類、ヒル類などを食べるとされている。

1.種の解説
頭胴長77~107 mm、尾長20~26 mm、体重26~36 g。世界的にみても小型の真性モグラで、尾が長いのが特徴。前肢は大きく発達し、後肢は小さい。国内に生息する他のモグラ亜科よりも下顎歯数が1対多い。毛色は灰褐~黒色まで地域によって異なる。自然下では昆虫類やミミズ類、ジムカデ類、ヒル類などを食べるとされている。
2.分布
日本固有種で、青森県から広島県にかけての山地に局所的に分布する。県内では、富士山の須走、高鉢、南アルプスの千石沢、椹島、中俣、光岳、寸又川左岸林道で記録がある。
3.生息環境
低山帯から高山帯までの森林に生息するが、生息数は多くないとされる。
4.生息状況
県内では、2003年以前、2004年以降ともに数例の記録があるだけで、生息状況の詳細は不明である。国内の生息状況や県内の記録を考慮すると、山地帯から亜高山帯の落葉広葉樹林や針葉樹林などに低密度で生息していると推察される。
5.減少の主要因と脅威
生息状況が十分分かっていないため減少の主要因などは不明であるが、森林伐採や生息地周辺の大規模な改変が脅威となりうる。
6.保護対策
土壌動物を主な食物としていることから、落葉層の発達した落葉広葉樹林などの保全が必要と考えられる。
(静岡県版レッドデータブックより)

写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク