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ニホンウサギコウモリ

前腕長37~44 mm、頭胴長42~63 mm、尾長41~58 mm、体重6~11 g。体毛は灰褐~褐色で、耳介が大きい。日中のねぐらは樹洞を利用するが、洞窟や家屋で出産哺育集団を形成する事が多い。越冬期は洞穴などにおいて単独で見つかる場合が多く、確実な集団越冬地は知られていない。本州中部では6月中~下旬に1仔を出産する。再捕獲による生存記録は静岡県で4年が知られている。

1.種の解説
前腕長37~44 mm、頭胴長42~63 mm、尾長41~58 mm、体重6~11 g。体毛は灰褐~褐色で、耳介が大きい。日中のねぐらは樹洞を利用するが、洞窟や家屋で出産哺育集団を形成する事が多い。越冬期は洞穴などにおいて単独で見つかる場合が多く、確実な集団越冬地は知られていない。本州中部では6月中~下旬に1仔を出産する。再捕獲による生存記録は静岡県で4年が知られている。
2.分布
国外ではイギリス、フランスから中国東北部に、国内では北海道、本州、四国、九州に分布する。西日本での記録は少なく、本県は主たる生息地の南限に当たる。県内では南アルプス(静岡市葵区、川根本町)及び富士山(富士宮市、小山町)で確認され、伊豆地域での記録はない。
3.生息環境
南アルプスでは標高500~2,050 m程度、富士山では標高700~1,600 m程度の常緑針葉樹林帯などの森林内で確認されている。越冬期は隧道で少数が確認されている。
4.生息状況
静岡市の既知出産哺育場所は、施設閉鎖のために利用できなくなった。また、小山町の廃屋は消失し、富士宮市の洞穴も利用しなくなり、県内の既知出産哺育場所はすべて消失した。森林内での捕獲事例は少なくないものの、出産哺育に利用されてきたねぐらが消失したため詳細は不明である。
5.減少の主要因と脅威
出産哺育地の消失は生息個体数に大きな影響を与えると考えられる。また、森林の伐採はねぐらの消失につながり、脅威となると推察される。
6.保護対策
山梨県では出産哺育場所に地下室を利用している本種のため、バットゲート(人は入れないがコウモリ類は通過できる柵)が設置されている。県内でも静岡市の既知出産哺育場所で再繁殖できるように、コウモリ類が通過できる柵部を施設の扉に設けることが必要である。
(静岡県版レッドデータブックより)


写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク