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ニホンモモンガ
頭胴長14~20 cm、尾長10~14 cm、体重は150~220 g。大きな目と、前後肢の間の皮膜で滑空するのが特徴である。植物食で、木の葉や芽、花、果実、樹皮などを食べる。樹上で生活し、巣は天然の樹洞やキツツキ類の古巣を利用する。比較的高地に多く、夜行性の小型種であり、樹上で活動するため生息確認が難しい。
1.種の解説
頭胴長14~20 cm、尾長10~14 cm、体重は150~220 g。大きな目と、前後肢の間の皮膜で滑空するのが特徴である。植物食で、木の葉や芽、花、果実、樹皮などを食べる。樹上で生活し、巣は天然の樹洞やキツツキ類の古巣を利用する。比較的高地に多く、夜行性の小型種であり、樹上で活動するため生息確認が難しい。
2.分布
日本固有種で、本州、四国、九州に分布する。県内では、天城峠、富士山、南アルプス前衛の山地から大井川の上流域で記録があり、低山帯から亜高山帯までの森林に分布すると思われる。
3.生息環境
比較的標高の高い森林地帯に生息していると考えられるが、確認例が少なく、生息環境の詳細は不明である。人家に近い場所での確認例はなく、これはムササビとの競合の影響が考えられる。
4.生息状況
2003年以前に実施したレッドデータブック作成のための調査では、伊豆天城峠、富士山須走5合目、南アルプスの椹島、浜松市天竜区水窪町戸中林道などで記録がある。2004年以降は、静岡市葵区の中山間地から南アルプスにかけて記録がある。県内の山地森林に広く生息すると思われるが確認例が少なく、詳細な生息状況は不明である。
5.減少の主要因と脅威
生息状況などについての情報が不足しているため、減少要因と脅威については不明である。
6.保護対策
間伐の減少によりスギ人工林の高齢大径化が生じており、各所でキツツキ類の営巣(穿孔)が確認されている。本種を含む2次樹洞営巣種の生息環境の増加が期待できる。
(静岡県版レッドデータブックより)
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写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク

写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク