logo

コンテンツ詳細

ホンドオコジョ

オスは頭胴長182~198 mm、尾長48~67 mm、体重200 g程度。メスはオスに比べて少し小さい。胴長短足で、毛色は腹面が白色で尾の先端は黒色、夏毛の背面は濃い茶褐色で冬毛は白色となる。肉食でネズミ類やモグラ類などの小型哺乳類、鳥類とその卵、昆虫類を主に捕食する。肉食で同性に対して数十haのなわばりを形成するため、生息密度は低い。

1.種の解説
オスは頭胴長182~198 mm、尾長48~67 mm、体重200 g程度。メスはオスに比べて少し小さい。胴長短足で、毛色は腹面が白色で尾の先端は黒色、夏毛の背面は濃い茶褐色で冬毛は白色となる。肉食でネズミ類やモグラ類などの小型哺乳類、鳥類とその卵、昆虫類を主に捕食する。肉食で同性に対して数十haのなわばりを形成するため、生息密度は低い。
2.分布
国外ではユーラシア北部と北アメリカに広く分布し、国内では北海道と本州中部以北の山地帯上部から高山帯に分布する。県内では2001~2002年に行ったアンケート調査で、南アルプスでは標高1,000 m付近から3,189 mの間ノ岳山頂直下で目撃情報がえられた。また、情報は少ないが、富士山にも分布している。
3.生息環境
南アルプスの稜線登山道やガレ場での目撃情報が多く、水場のほか山小屋でも目撃されている。体つきを活かし、主な餌の一つであるネズミ類やモグラ類などを捕食しやすい地表や石の隙間が多いところを好んで利用していると考えられる。
4.生息状況
2001~2002年に行ったアンケート調査では、南アルプス全域で目撃情報がえられている。
5.減少の主要因と脅威
生息域は限られるが、環境が大きく改変される危険性は低い。生息密度が低いため、減少した場合に個体群が維持されていくのか心配されるが、その要因と脅威は不明である。
6.保護対策
本種の生息地にもなっている南アルプスの稜線部周辺は、国立公園特別保護地区や特別地域に指定され、土地の改変や森林伐採が規制されている。
(静岡県版レッドデータブックより)


写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク