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ハイタカ
オオタカと近縁でやや小型のタカである。全長オス約30 cm、メス約37 cmである。翼開長オス60.5~64 cm、メス71.5~79 cm。成鳥は頭部から背面、尾上面が灰色、下面は白っぽく胸から腹にかけてオスはオレンジ色、メスは褐色の横縞がある。幼鳥はメス成鳥に似るが褐色味が強い。森林性のタカであり、小鳥類を捕食する。留鳥または冬鳥(対象:繁殖地、越冬地)。
1.種の解説
オオタカと近縁でやや小型のタカである。全長オス約30 cm、メス約37 cmである。翼開長オス60.5~64 cm、メス71.5~79 cm。成鳥は頭部から背面、尾上面が灰色、下面は白っぽく胸から腹にかけてオスはオレンジ色、メスは褐色の横縞がある。幼鳥はメス成鳥に似るが褐色味が強い。森林性のタカであり、小鳥類を捕食する。留鳥または冬鳥(対象:繁殖地、越冬地)。
2.分布
国外では極北を除くユーラシア大陸に広く分布する。国内では本州中部以北で繁殖し、冬期は全国で見られる。県内では山地で周年観察されるが、渡りをするタカであることから、冬期には低山で見る機会が増える。
3.生息環境
営巣地は標高のやや高い山地の林で、中型のタカよりもやや密な林を利用する。採餌には林縁や開放的な環境も利用している。冬期に観察されるものは、茶畑、果樹園やその周囲の林、時には水田や市街地上空などで小鳥を狩る。
4.生息状況
県内での繁殖の確認は少なく、繁殖期における生息の確認は、中部から西部地方の北部と、東部地方の標高1,000 m前後の山間地である。小型ゆえに確認が難しく、繁殖状況に関する不明な点は多い。冬期に低山や平野部で見られるものは大陸や北方から飛来する越冬個体である。
5.減少の主要因と脅威
詳細は不明だが、人工林の割合が多い県内の山林では、繁殖期における小鳥類の生息密度が低いため、餌環境が悪いと推測される。
6.保護対策
山地における自然林の保全、育成が必要と考えられる。
(静岡県版レッドデータブックより)
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写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク