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マミジロ

全長約23 ㎝。オスは全身が黒色で、眉斑が白い。メスは頭上から上面がオリーブ褐色で、顔、胸、脇の羽毛は白く先端が褐色なので白と褐色の斑模様になっている。繁殖期にはあたりが薄暗くなったころによく鳴き、「チョロン・チー」と聞こえる、あまり大きくなく澄んだ声でさえずる。メスも同様にさえずる。さえずる朝の時間帯は日の出前から鳴き出し、日の出後30分ほどで鳴き止む。昆虫類と植物の実を主に食するが、富士山麓の育雛期にはミヤマザクラの漿果をヒナに給餌するものが多い、という調査結果がある。夏鳥(対象:繁殖地)。

1.種の解説
全長約23 ㎝。オスは全身が黒色で、眉斑が白い。メスは頭上から上面がオリーブ褐色で、顔、胸、脇の羽毛は白く先端が褐色なので白と褐色の斑模様になっている。繁殖期にはあたりが薄暗くなったころによく鳴き、「チョロン・チー」と聞こえる、あまり大きくなく澄んだ声でさえずる。メスも同様にさえずる。さえずる朝の時間帯は日の出前から鳴き出し、日の出後30分ほどで鳴き止む。昆虫類と植物の実を主に食するが、富士山麓の育雛期にはミヤマザクラの漿果をヒナに給餌するものが多い、という調査結果がある。夏鳥(対象:繁殖地)。
2.分布
国外ではシベリアの中部、東部の温帯から亜寒帯にかけて繁殖し、冬期は東南アジアの中国南部、ミャンマー、マレー半島、スマトラなどに分布する。国内では北海道と本州で繁殖する。県内では西部・中部・富士山・伊豆に、個体数は少ないが分布している。
3.生息環境
標高1,000 m未満からさらに高い範囲のブナやミズナラを主にした落葉広葉樹林に生息し、亜高山帯では針葉樹林に生息する。
4.生息状況
西部では蕎麦粒山、水窪野鳥の森など、中部では安倍峠、井川県民の森など、富士山では浅黄塚、十里木、太郎坊など、伊豆では西天城、万三郎岳などに生息する。かつて標高1,000 m付近の門桁山周辺では夕刻に降るようなさえずりが聞かれたが、現在では西部及び伊豆で個体数が激減している。中部の詳細は不明、富士山は安定しているようである。
5.減少の主要因と脅威
越冬地域での大規模な森林伐採の影響が考えられるが、はっきりした要因は不明である。
6.保護対策
特になし。
(静岡県版レッドデータブックより)


写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク