コンテンツ詳細
ヤマドリ
オスは全長約125 cm、このうち尾は長く90 cmにもなる。全体に赤味の強い褐色で、眼の周りの皮膚が裸出し顔が赤く見える。メスは全長約55 cmで尾は短い。声はほとんど出さず、繁殖期のオスは翼を羽ばたいて「ドドド・・・」と言う音を出す。地上で種子、漿果、ミミズ、昆虫類などを食う。留鳥(対象:生息地)。
1.種の解説
オスは全長約125 cm、このうち尾は長く90 cmにもなる。全体に赤味の強い褐色で、眼の周りの皮膚が裸出し顔が赤く見える。メスは全長約55 cmで尾は短い。声はほとんど出さず、繁殖期のオスは翼を羽ばたいて「ドドド・・・」と言う音を出す。地上で種子、漿果、ミミズ、昆虫類などを食う。留鳥(対象:生息地)。
2.分布
日本特産種で、本州、四国、九州に留鳥として分布し、5亜種が生息する。県内では伊豆半島に亜種ウスアカヤマドリS.s.subrufus、他地域に亜種ヤマドリS.s.scintillans.が生息すると言われているが、近年その分布域が明確ではない可能性がある。
3.生息環境
山地の落葉広葉樹林、スギ、ヒノキなどの植林地、針広混交林の薄暗い林中に生息する。林の草むらや木の根元を浅く掘り、簡単な巣を作って繁殖する。
4.生息状況
県内では西部と伊豆の山間地に記録が多い。生息環境が薄暗い森林で、地上での生活が多いことから、その存在を目にする機会は少ない。
5.減少の主要因と脅威
山間地のスギ・ヒノキ植林地の管理放棄による生息環境の悪化と狩猟鳥としての重圧が危惧される。また、放鳥事業が生息分布における亜種・個体群間の交雑をもたらすおそれがある。
6.保護対策
スギ、ヒノキの人工林を適正管理することにより、下層植生の生育を促し本種の生息環境を維持することと、狩猟鳥から除外することが必要である。
(静岡県版レッドデータブックより)
.jpg)
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク