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オオアカゲラ
1.種の解説
全長約 28 cm。後頭から上面は黒く白い横斑がある。額から顔、喉、胸、脇腹は淡褐色で白っぽい。胸から脇腹にかけて黒くて細い縦斑があり下腹部は赤い。雌雄の違いは、オスは頭頂が赤くメスは黒いことである。枯木中に潜む甲虫類の幼虫やアリなどを捕食する。秋から冬には木の実なども食う。留鳥(対象:生息地)。
2.分布
国外ではヨーロッパ東部、中央アジア、シベリア南部、モンゴル、中国東北地区、朝鮮半島、サハリン、台湾などに生息する。国内では北海道、本州、四国、九州、奄美大島に生息し、北海道にエゾオオアカゲラ、本州北・中部、佐渡にオオアカゲラ、本州中・南西部、隠岐、四国、九州にナミエオオアカゲラ、奄美大島にオーストンオオアカゲラの4亜種が分布する。なお、ナミエオオアカゲラについての分布域の詳細は今後の検討が待たれる。県内では東部、中部、西部の山地のブナやミズナラを中心にした自然林に局所的に生息している。
3.生息環境
巣穴の利用や枯木中に潜む甲虫類の幼虫やアリなどを採餌するため、大径木の枯木、倒木の多い夏緑樹林や針広混交林を好む。
4.生息状況
東部(富士裾野)、中部(井川県民の森周辺)、西部(水窪野鳥の森・蕎麦粒山周辺)などの自然林に生息する。本種の繁殖期のテリトリーは200 ha程といわれ、観察するには偶然の出会いを期待せざるをえず正確な生息状況の把握は難しい。
5.減少の主要因と脅威
西部の北遠においては、1970年代までの材木需要(パルプ・建築資材)による森林伐採で生息域が分断・孤立化し、現在に至っても生息環境の回復には至っていない。現存する自然林では営巣木となっている立枯れ樹木の倒木消滅が散見され、生息環境の縮小が危惧される。
6.保護対策
現存する生息地の夏緑樹林、針広混交林の保全が絶対条件である。
(静岡県版レッドデータブックより)