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ヒガシニホントカゲ

頭胴長5.5~7.0 cm。胴中央部の体鱗数は普通26列(24~28列)である。小さな後鼻板が上唇板に接する。後鼻板がない個体も少数いる。幼体と若いメスは尾が青く、黒い背面に5本の明るい縦条が走り、正中の縦条は頭頂部で二叉する。成体オスや老熟メスでは体側の黒褐色の縦筋を残して褐色となる。繁殖期は4~5月で、繁殖期のオスは頭部とのどがオレンジ色になる。巣穴で産卵したメスは孵化まで卵の世話をする。

1.種の解説
頭胴長5.5~7.0 cm。胴中央部の体鱗数は普通26列(24~28列)である。小さな後鼻板が上唇板に接する。後鼻板がない個体も少数いる。幼体と若いメスは尾が青く、黒い背面に5本の明るい縦条が走り、正中の縦条は頭頂部で二叉する。成体オスや老熟メスでは体側の黒褐色の縦筋を残して褐色となる。繁殖期は4~5月で、繁殖期のオスは頭部とのどがオレンジ色になる。巣穴で産卵したメスは孵化まで卵の世話をする。
2.分布
国外ではロシア沿海州、国内では伊豆半島を除く近畿地方以東の本州、北海道に分布する。県内ではオカダトカゲと分布を接しており、富士川河口右岸以西、富士宮市の北西部、駿東群小山町と御殿場市北縁に分布する。
3.生息環境
海岸付近の低地から高山にまで分布しており、人家周辺にも生息している。春先には日光浴によって体温を上げるので、日光浴に適した開けた場所があり、さらに採餌のための草むらがある場所で、よく見られる。石垣や積まれたがれきなどを隠れ場所としている。
4.生息状況
伊豆半島地域に分布するオカダトカゲと比べると密度は低い。人家周辺にも生息するが、石垣などがコンクリート化されると、隠れ場所が失われる。
5.減少の主要因と脅威
特定外来生物などの侵入により捕食圧が高まることは脅威である。近年、駿府城公園、藤枝市蓮華寺池公園、大井川野鳥公園などに大量の捨てネコが生息しているが、トカゲ、ヘビなどの姿を見ることがなくなった。捕食されていると考えられる。
6.保護対策
開発行為が行われた際、法的に必要な緑地帯や調整池に生息環境を作ることなどが考えられる。
(静岡県版レッドデータブックより)

写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク

写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク