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カジカ

全長約15 cmのカジカ科魚類。体色は濃褐~淡褐色までさまざまである。背部に暗色の斑紋が3~4個ある。前䚡蓋骨後縁に1本の棘がある。胸鰭条数は12~14本。主に水生昆虫の幼虫などを食べて生活するが、ときに小型魚類も捕食する。繁殖期は2月末から4月頃で、瀬の巨礫の下面に産卵し、オスが卵塊をまもる。卵サイズは大きく(直径2.6~3.7 mm)、孵化した仔魚はそのまま河川に留まる。
1.種の解説
全長約15 cmのカジカ科魚類。体色は濃褐~淡褐色までさまざまである。背部に暗色の斑紋が3~4個ある。前䚡蓋骨後縁に1本の棘がある。胸鰭条数は12~14本。主に水生昆虫の幼虫などを食べて生活するが、ときに小型魚類も捕食する。繁殖期は2月末から4月頃で、瀬の巨礫の下面に産卵し、オスが卵塊をまもる。卵サイズは大きく(直径2.6~3.7 mm)、孵化した仔魚はそのまま河川に留まる。
2.分布
日本固有種で、本州のほぼ全域、九州北部に分布する。県内では比較的大きな水系に分布する。西部の天竜川水系気田川より上流の支川、中部の大井川及び安倍川の上流の支川、興津川、富士川水系、東部の酒匂川水系、東部・伊豆の狩野川水系に分布する。
3.生息環境
主に河川上流域下部の清澄な冷水の流れに生息する。大型個体は瀬の巨礫の間隙、小型個体は瀬の川岸や淵の礫間や落葉落枝の中でみられる。
4.生息状況
西部の天竜川水系、東部・伊豆の狩野川水系では確認地点は多いが、個体数の減少傾向がある。中部の大井川水系及び安倍川水系では確認河川はそれぞれ1支川だけとなり、個体数も著しく少ない。中部・東部の富士川水系では、芝川など支川では広域にみられるものの、沼川などの支川では確認は限定的である。東部の酒匂川水系では、土砂災害やその復旧工事、圃場整備工事などによって整備を受けて生息確認できなかったところもあるが、生息確認できた1河川では多数の個体を確認した。
5.減少の主要因と脅威
道路事業などに伴う河川整備、森林の荒廃による林床の裸出に伴う土砂流入による瀬の礫底の間隙が埋められるなど生息環境の悪化が原因と考えられる。また、河川横断工作物による生息環境の悪化や連続性の遮断などの影響も大きい。大井川や安倍川ではダムや砂防ダムが連続するため自然的な回復は困難であり、水系から絶滅する可能性がきわめて高い。
6.保護対策
特別な保護対策はとられていない。
(静岡県版レッドデータブックより)
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク