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トラキチラン

菌従属栄養の多年草。高さ10~30 cm。茎は肉質でまばらに鞘状葉がある。花期は8~9月。茎の上部に2~8個の花を総状につける。花は淡黄褐色で紅紫色の細点がある。萼片と花被片は狭披針形で、長さ12~14 mm。唇弁は3裂して中裂片は上方に反曲する。距は直立して長さ4~8 mm。近縁種のアオキランは唇弁が3裂しない三角状で内側に反曲する。
1. 種の解説
菌従属栄養の多年草。高さ10~30 cm。茎は肉質でまばらに鞘状葉がある。花期は8~9月。茎の上部に2~8個の花を総状につける。花は淡黄褐色で紅紫色の細点がある。萼片と花被片は狭披針形で、長さ12~14 mm。唇弁は3裂して中裂片は上方に反曲する。距は直立して長さ4~8 mm。近縁種のアオキランは唇弁が3裂しない三角状で内側に反曲する。
2. 分布
国外では朝鮮半島、中国、ユーラシア大陸に、国内では北海道、本州(東北、中部)に分布する。県内では中部(南アルプス)に分布する。
3. 生育環境
亜高山帯の針葉樹林下に生育する。
4. 生育状況
産地は南アルプスに局限している。産量は少ない。生育状況は年による産量の消長がある。
5. 減少の主要因と脅威
植生遷移が主要因である。土壌の流出やマニアによる採取も脅威である。
6. 保護対策
生育地は過去の場所も含めて、立ち入りを禁止することが重要である。産地情報の公表には慎重な配慮が必要である。
(静岡県版レッドデータブックより)