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ヨツボシカミキリ
体長8~14 mm。体は赤~赤褐色。上翅は中央から前方に2対の明色紋があり、その周辺は暗色部が広がるが時に明色紋は縦につながる。前胸背は縦長で、背面は浅く密に点刻されて小毛をまばらに生やし、正中部の無点刻部以外に光沢はない。各腿節は後半が強く肥大し、中脚脛節は基半が強く湾曲する。
成虫は5~8月に出現し、クリの花の咲く時期に多く、好んでクリの花を訪れるほか、ブナ科の薪に集まり、また灯火にもよく飛来する。幼虫は各種の広葉樹特にブナ科の枯れ材を食べる。
1.種の解説体長8~14 mm。体は赤~赤褐色。上翅は中央から前方に2対の明色紋があり、その周辺は暗色部が広がるが時に明色紋は縦につながる。前胸背は縦長で、背面は浅く密に点刻されて小毛をまばらに生やし、正中部の無点刻部以外に光沢はない。各腿節は後半が強く肥大し、中脚脛節は基半が強く湾曲する。
成虫は5~8月に出現し、クリの花の咲く時期に多く、好んでクリの花を訪れるほか、ブナ科の薪に集まり、また灯火にもよく飛来する。幼虫は各種の広葉樹特にブナ科の枯れ材を食べる。
2.分布
国外では朝鮮半島~インドシナ半島、台湾に、国内では北海道(南部)、本州、四国、九州、飛島、佐渡島、隠岐、淡路島、対馬、壱岐、屋久島、伊豆新島、奄美大島、徳之島に分布する。県内では下田市、伊豆市湯ヶ島、静岡市葵区安倍川水源地域、静岡市葵区田代二軒小屋・赤石温泉・東河内温泉、榛原郡川根本町奥泉、菊川市加茂、周智郡森町三倉、磐田市鶴ヶ池、浜松市中区東伊場、浜松市浜北区於呂、浜松市北区滝沢町、浜松市天竜区二俣町・水窪町・佐久間町佐久間ダム・佐久間町中部など県内各地で記録があり、他に、榛原郡川根本町水川、菊川市半済の採集例がある(未発表)。
3.生息環境
落葉広葉樹林、常緑広葉樹の自然林から2次林まで、また農山村から緑の多い住宅地まで広範に生息する。
4.生息状況
県内では富士山周辺をのぞくほぼ全域から記録があり、普通種とされていた。しかし、菊川市半済における1990年の採集例(未発表)以降、確実な採集例が見あたらず、現在の生息状況は不明である。
5.減少の主要因と脅威
森林伐採や里地・里山の管理放棄による環境変化が影響していると考えられるが、それだけでここまで衰亡することは考えられないので確実な要因は不明である。
6.保護対策
特になし。
(静岡県版レッドデータブックより)