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ウラギンスジヒョウモン

開張およそ60 mm、メスはやや大きい。高標高になるにつれ小型になる傾向がある。翅表は明橙色の地色の全面に黒斑が広がる。後翅裏面の中央に銀色斑が筋状に現れ、和名の由来となっている。後翅裏面の外半分は赤紫色を帯びる。食餌植物はスミレ類。幼虫で越冬。年1回6月に羽化し、盛夏には休眠し秋再び姿を現す。
1.種の解説
開張およそ60 mm、メスはやや大きい。高標高になるにつれ小型になる傾向がある。翅表は明橙色の地色の全面に黒斑が広がる。後翅裏面の中央に銀色斑が筋状に現れ、和名の由来となっている。後翅裏面の外半分は赤紫色を帯びる。食餌植物はスミレ類。幼虫で越冬。年1回6月に羽化し、盛夏には休眠し秋再び姿を現す。
2.分布
国外ではサハリン、朝鮮半島、中国からヨーロッパ北部にかけて広く、国内では北海道から九州まで広く分布している。県内では南アルプスやそれに続く山間地をのぞく広い地域から記録がある。
3.生息環境
草原性種であり、蜜源が豊富な草地に多く、疎林や林縁にも見られる。いわゆる里山の環境は好適な生息地となる。
4.生息状況
1990年代までは個体数は決して多くないものの、県内に広く生息していたが、2000年以降伊豆、中部、西部において激減している。ただし、東部の富士山麓には今のところ安定して生息している。
5.減少の主要因と脅威
草地の遷移の進行、さらにシカやイノシシによる草花の食害により蜜源となるオカトラノオやアザミ類が生育するような良好な草地環境が失われている。
6.保護対策
里山の環境整備を行うことにより本種の増加につながることを期待したい。
(静岡県版レッドデータブックより)