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ミドリヒメスギカミキリ

体長8.5~13.0 mm。暗褐色で背面は緑色の金属光沢を帯び、肢は多少とも明色、体はやや細長く腹背にかなり扁平、翅鞘の厚さが薄いので少し脆弱な感がある。 成虫は7~8月頃に亜高山帯下部の針葉樹林に現れ、太く樹皮の厚い天然カラマツ生木の樹幹や伐採木上に見られる。幼虫もカラマツの樹皮を食害する。
1.種の解説
体長8.5~13.0 mm。暗褐色で背面は緑色の金属光沢を帯び、肢は多少とも明色、体はやや細長く腹背にかなり扁平、翅鞘の厚さが薄いので少し脆弱な感がある。
成虫は7~8月頃に亜高山帯下部の針葉樹林に現れ、太く樹皮の厚い天然カラマツ生木の樹幹や伐採木上に見られる。幼虫もカラマツの樹皮を食害する。
2.分布
日本固有種で、本州中部(栃木県、群馬県、長野県、山梨県、静岡県)にのみ分布する。県内では静岡市葵区田代の二軒小屋(基準産地)周辺、東俣、広河原などで複数の記録がある。
3.生息環境
亜高山帯のカラマツの大木が生育する原生的な針葉樹林に生息する。
4.生息状況
かつては二軒小屋周辺の貯木場や大井川上流東俣のカラマツ大木の樹幹などに相当数が見られたが、近年の記録はなく、現在の生息状況は不明である。
5.減少の主要因と脅威
生息地の大井川上流部では、過去の広域伐採に伴う森林の乾燥化などの環境の変化によって、本種を含む種々の昆虫が減少しているようである。
6.保護対策
特になし。
(静岡県版レッドデータブックより)
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク