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キヌツヤミズクサハムシ

体長6.5~8.8 mm。黒色で表面は銅・青藍・銅赤色などの金属光沢を有する。前胸背板は横皺を密に装い、明瞭な点刻を欠き、上翅は粗大点刻列を具える。上翅会合部間室が反転することでネクイハムシ属Donaciaと区別される。 成虫は4~5月に出現し、スゲ類の花に集まり花粉などを食するほか、スゲ類の開花期でないときには他の花にも集まる。幼虫は水中(土中)にあって同じくスゲ類の根を食害するものと思われる。新成虫は秋に出現して、晩秋の11月にも姿が見られる。
1.種の解説
体長6.5~8.8 mm。黒色で表面は銅・青藍・銅赤色などの金属光沢を有する。前胸背板は横皺を密に装い、明瞭な点刻を欠き、上翅は粗大点刻列を具える。上翅会合部間室が反転することでネクイハムシ属Donaciaと区別される。
成虫は4~5月に出現し、スゲ類の花に集まり花粉などを食するほか、スゲ類の開花期でないときには他の花にも集まる。幼虫は水中(土中)にあって同じくスゲ類の根を食害するものと思われる。新成虫は秋に出現して、晩秋の11月にも姿が見られる。
2.分布
国外では朝鮮半島、サハリン、シベリア、中央アジア、ヨーロッパに広く、国内では北海道、国後島、択捉島、本州、佐渡島、九州に分布する。県内では賀茂郡東伊豆町稲取、富士宮市猪之頭田貫湖・小田貫湿原の記録があり、他に伊豆市上白岩・日向・持越、沼津市西浦足保、静岡市葵区田代木賊で採集例がある(未発表)。
3.生息環境
スゲ類が生育する湿地や川沿いの林間などに生息する。
4.生息状況
県内では伊豆と東部から点々と採集例があり、飛び離れて大井川上流部で生息が確認された。一部の生息地では個体数は少なくない。
5.減少の主要因と脅威
道路脇などに位置する小規模な生息地では、周辺環境の悪化や開発行為などによって生息地が失われる可能性がある。
6.保護対策
一部の生息地は県の天然記念物に指定されるなどして保全されている。
(静岡県版レッドデータブックより)