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ギンイチモンジセセリ

開張はおよそ30 mm。翅表は暗褐色、裏側は黄褐色をしている。後翅裏面には春型は銀色の、夏型は黄褐色の直線の帯があり、銀一文字の名前の由来となっている。幼虫の食餌植物はススキ。幼虫で越冬。成虫は低地では年3回発生するが、標高が高くなると1回あるいは2回となる。
1.種の解説
開張はおよそ30 mm。翅表は暗褐色、裏側は黄褐色をしている。後翅裏面には春型は銀色の、夏型は黄褐色の直線の帯があり、銀一文字の名前の由来となっている。幼虫の食餌植物はススキ。幼虫で越冬。成虫は低地では年3回発生するが、標高が高くなると1回あるいは2回となる。
2.分布
国外では中国中部から東北部、朝鮮半島などに、国内では北海道から九州まで広く分布する。県内では富士山麓の草原のほか、静岡市北部の山地、天竜川、太田川、菊川、狩野川などの河川沿いの低地に点在して分布する。
3.生息環境
富士山麓の明るいススキ草原のほか、中・西部では非火山の山地草原や平地を流れる大きな川の河川敷、堤防、あるいは人為的に草地として維持されている場所などが生息地となっている。
4.生息状況
静岡市の大井川上流部などの山地の草原の生息地は1980年代の終わりには消滅したとみられる。富士山麓では生息地、個体数ともに減少傾向とみられるが、北伊豆の狩野川流域では比較的安定して生息している。西部では最近の調査が十分ではなく記録がほとんどない。
5.減少の主要因と脅威
大きな河川の堤防では大型機械による草刈り、また空き地や農耕地の周囲、小河川の堤防なども草刈りの方法や規模など、管理の方法が影響している可能性があると考えられる。
6.保護対策
特になし。
(静岡県版レッドデータブックより)
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク