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オナガシジミ

開張およそ35 mm。翅の表は黒褐色、裏は白地に黒い斑点があり、後翅端はオレンジ色である。幼虫の食餌植物はオニグルミ。卵で越冬。成虫は年1回発生し、7月下旬~8月に見られる。主に夕方活動する。
1.種の解説
開張およそ35 mm。翅の表は黒褐色、裏は白地に黒い斑点があり、後翅端はオレンジ色である。幼虫の食餌植物はオニグルミ。卵で越冬。成虫は年1回発生し、7月下旬~8月に見られる。主に夕方活動する。
2.分布
国外ではロシア南東部、朝鮮半島、中国東北部・西部、台湾などに、国内では北海道、本州、四国、九州に分布するが、西日本では局地的となる。県内では富士山麓の一部、静岡市北部及び浜松市天竜区水窪町の山地から記録されている。
3.生息環境
食樹であるオニグルミのある渓流沿いが主な生息地となるが、富士山西麓の朝霧高原のようなところでも生息している。
4.生息状況
県内において成虫の個体数は少ないうえ、活動は主に夕方で、あまり活発ではないことから見かけることはかなり稀であり、発表された記録も少ない。冬季、卵の調査では比較的容易に発見できることから、まだそれほど危機的状況にはなっていないとみられる。
5.減少の主要因と脅威
食樹がオニグルミに限られ、成虫の行動もこの木から離れることもない。産卵も空間に突き出た枝が好まれることから、オニグルミが周囲の樹木に被圧されるようになると本種の生息が困難になる。
6.保護対策
特になし。
(静岡県版レッドデータブックより)
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク