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コシアカツバメ
全長約19 cm。体上面は藍黒色で、眼の上から後頸部の一部と腰及び下尾筒は橙褐色。頬、喉、腹部は白褐色で黒褐色の細い縦斑がある。雌雄同色。尾羽は一番外側が他より長い燕尾形。ツバメより大きく、ツバメ類の中では腰が橙褐色で胸から腹に細い縦斑点があるので識別は容易である。ツバメより遅い4月中~下旬頃に渡来し、10月中・下旬頃に渡去する。餌はカやハエ類、カメムシ類、ユスリカ類などの小型昆虫類である。夏鳥(対象:繁殖地)。
1.種の解説
全長約19 cm。体上面は藍黒色で、眼の上から後頸部の一部と腰及び下尾筒は橙褐色。頬、喉、腹部は白褐色で黒褐色の細い縦斑がある。雌雄同色。尾羽は一番外側が他より長い燕尾形。ツバメより大きく、ツバメ類の中では腰が橙褐色で胸から腹に細い縦斑点があるので識別は容易である。ツバメより遅い4月中~下旬頃に渡来し、10月中・下旬頃に渡去する。餌はカやハエ類、カメムシ類、ユスリカ類などの小型昆虫類である。夏鳥(対象:繁殖地)。
2.分布
国外ではロシアウスリー地方、韓国、中国から小アジアまでとバルカン半島、アフリカ中部で繁殖する。国内では北海道から九州まで夏鳥として渡来し繁殖する。県内では主に標高の低い市街地や農村部に分布する。
3.生息環境
市街地、村落、池、河川、河口付近に生息する。飛翔する小型昆虫類を飛びながら捕食するので、これらの昆虫類の多い地域に生息し、コンクリートやモルタルなどの建造物に、泥と藁に唾液を混ぜ合わせて徳利を縦に割って天井に張り付けた形の巣を造る。
4.生息状況
県内の平地の広い範囲で繁殖し、もともと集団でコロニーを形成し毎年同じコロニーを利用する習性があった。しかし、前年使用した巣が、留鳥のスズメやヒメアマツバメに奪われるケースが増え、県内最大のJR菊川駅にあるコロニー(50巣ほど)も25年以上前に消滅した。各地でコロニーの消滅が目立ち、10巣を超えるコロニーはほとんどなくなった。川幅10~20 mほどの川に架かる橋の裏側に数巣のコロニーを形成するケースもある。筆者の秋の渡り時の調査では、1960年代には旧天竜市街の二俣川双竜橋付近の電線にびっしりと並んで止まる600~1,000羽ほどの集団が見られた。現在は、川や湿地で餌の補給ができる場所に数十羽の群れが見られる程度になった。
5.減少の主要因と脅威
スズメやヒメアマツバメなど他の種に巣を奪われ(56-2)、巣材の泥が付着しにくい営巣場所の新建材(71)に苦労して造り直しても、カラスに繁殖中の巣を壊されて卵やヒナを捕食される(52-4)、という状況が減少の主要因である。なぜスズメが本種の巣を奪うようになったのか。かつて私たちの住んでいた和風の家は軒端を含めて隙間が多くそれらをスズメが巣に利用していたが、洋風の新建材を用いた建物には巣に利用すべき隙間がなくなったことが原因である。それらに加えて、ツバメ類を益鳥として保護しようという意識が薄れたようで、家が汚れた、糞が汚いと人によって巣が壊される事態(71)まで生じるようになった。
6.保護対策
人為的な巣の破壊については、本種の置かれた状況の啓発が必要であろう。
(静岡県版レッドデータブックより)
全長約19 cm。体上面は藍黒色で、眼の上から後頸部の一部と腰及び下尾筒は橙褐色。頬、喉、腹部は白褐色で黒褐色の細い縦斑がある。雌雄同色。尾羽は一番外側が他より長い燕尾形。ツバメより大きく、ツバメ類の中では腰が橙褐色で胸から腹に細い縦斑点があるので識別は容易である。ツバメより遅い4月中~下旬頃に渡来し、10月中・下旬頃に渡去する。餌はカやハエ類、カメムシ類、ユスリカ類などの小型昆虫類である。夏鳥(対象:繁殖地)。
2.分布
国外ではロシアウスリー地方、韓国、中国から小アジアまでとバルカン半島、アフリカ中部で繁殖する。国内では北海道から九州まで夏鳥として渡来し繁殖する。県内では主に標高の低い市街地や農村部に分布する。
3.生息環境
市街地、村落、池、河川、河口付近に生息する。飛翔する小型昆虫類を飛びながら捕食するので、これらの昆虫類の多い地域に生息し、コンクリートやモルタルなどの建造物に、泥と藁に唾液を混ぜ合わせて徳利を縦に割って天井に張り付けた形の巣を造る。
4.生息状況
県内の平地の広い範囲で繁殖し、もともと集団でコロニーを形成し毎年同じコロニーを利用する習性があった。しかし、前年使用した巣が、留鳥のスズメやヒメアマツバメに奪われるケースが増え、県内最大のJR菊川駅にあるコロニー(50巣ほど)も25年以上前に消滅した。各地でコロニーの消滅が目立ち、10巣を超えるコロニーはほとんどなくなった。川幅10~20 mほどの川に架かる橋の裏側に数巣のコロニーを形成するケースもある。筆者の秋の渡り時の調査では、1960年代には旧天竜市街の二俣川双竜橋付近の電線にびっしりと並んで止まる600~1,000羽ほどの集団が見られた。現在は、川や湿地で餌の補給ができる場所に数十羽の群れが見られる程度になった。
5.減少の主要因と脅威
スズメやヒメアマツバメなど他の種に巣を奪われ(56-2)、巣材の泥が付着しにくい営巣場所の新建材(71)に苦労して造り直しても、カラスに繁殖中の巣を壊されて卵やヒナを捕食される(52-4)、という状況が減少の主要因である。なぜスズメが本種の巣を奪うようになったのか。かつて私たちの住んでいた和風の家は軒端を含めて隙間が多くそれらをスズメが巣に利用していたが、洋風の新建材を用いた建物には巣に利用すべき隙間がなくなったことが原因である。それらに加えて、ツバメ類を益鳥として保護しようという意識が薄れたようで、家が汚れた、糞が汚いと人によって巣が壊される事態(71)まで生じるようになった。
6.保護対策
人為的な巣の破壊については、本種の置かれた状況の啓発が必要であろう。
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク
写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク