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スギラン

樹木に着生する常緑性シダ。茎は3回前後枝分かれをし、長さ10~30 cmに達する。一見姿はトウゲシバに似るが、葉は線状披針形から狭披針形で緑色から深緑色、革質で全縁、長さはやや不揃いで、先端は鋭頭。上部の葉は狭く、やや短くなる。胞子嚢は枝端近くにつくが、胞子嚢穂というまとまりはない。
1. 種の解説
樹木に着生する常緑性シダ。茎は3回前後枝分かれをし、長さ10~30 cmに達する。一見姿はトウゲシバに似るが、葉は線状披針形から狭披針形で緑色から深緑色、革質で全縁、長さはやや不揃いで、先端は鋭頭。上部の葉は狭く、やや短くなる。胞子嚢は枝端近くにつくが、胞子嚢穂というまとまりはない。
2. 分布
国外では朝鮮半島、台湾、インドに、国内では北海道、本州、四国、九州に分布する。県内では全県に点在分布するが、伊豆(天城山)、東部(富士山、愛鷹山)に多い。
3. 生育環境
山林の森林帯、樹上に着生するのがふつうだが、稀には岩上に着生することもある。
4. 生育状況
全県の山林中に生育するが、産地も限られ、個体数もごく少ない。強風により着生木が倒れたり、木は倒れなくてもスギランそのものが吹き落とされることも多い。
5. 減少の主要因と脅威
山林の樹木伐採や古木の枯死など自然遷移による減少が脅威である。園芸採集による減少も著しい。
6. 保護対策
古木に着生することが多く、山林中の樹木伐採を防ぐ対策が必要である。
(静岡県版レッドデータブックより)