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アオキガハラウサギシダ
中型の夏緑性シダ。ウサギシダの変種である。葉身は3回羽状複生する。葉柄、葉軸が無毛であることはウサギシダに似るが、葉身全形はウサギシダとイワウサギシダの中間的な形をしている。下から2番目の羽片にも柄があるのが特徴だが、この2番目の柄が明瞭でない場合もある。
1. 種の解説中型の夏緑性シダ。ウサギシダの変種である。葉身は3回羽状複生する。葉柄、葉軸が無毛であることはウサギシダに似るが、葉身全形はウサギシダとイワウサギシダの中間的な形をしている。下から2番目の羽片にも柄があるのが特徴だが、この2番目の柄が明瞭でない場合もある。
2. 分布
日本固有変種で、本州(東北地方南部、関東地方、中部地方)に分布する。県内では東部(小山町、富士宮市)、中部(静岡市)に分布する。静岡県は分布南限である。
3. 生育環境
山地林下のやや陰湿な岩壁に生育している。根茎が這うことで繁殖するので、小規模ながら群落を作る。
4. 生育状況
生息地も局限されていて、各生育地での個体数も少ない。
5. 減少の主要因と脅威
遷移の進行、樹木伐採による乾燥化、登山道の近くでの踏みつけによる減少、絶滅のおそれがある。
6. 保護対策
山林伐採による生育地の乾燥化、登山道の整備、登山者による踏みつけなどを防ぎたい。
(静岡県版レッドデータブックより)

写真提供:特定非営利活動法人静岡県自然史博物館ネットワーク