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１. 種の解説
多年草菌従属栄養植物。高さ10～15 cm。根は針金様で短く上向きに束生する。茎は細く直径2 mm、赤褐色で膜質筒状の鞘状葉を3～4個つける。花期は7～8月。苞は卵形で長さ1～1.5 mm。花は淡褐色で倒立する。萼片と側花弁は卵状広披針形で長さ3 mm、反曲する。唇弁は三角状卵形で長さ3 mm、上方に位置する。近縁種のサカネランは茎が肉質で太く、直径4 mmあり全体が黄白色である。
２. 分布
国外ではロシア（サハリン、ウスリー、カムチャツカ）、朝鮮半島、台湾、中国に、国内では北海道、本州（中・北部）に分布する。県内では東部、中部に分布する。
３. 生育環境
亜高山帯針葉樹林下の落葉が堆積した腐植土に生育する。
４. 生育状況
富士山と南アルプスに生育している。産地は少ない。産量は少ない。目立たないために確認不足もあると思われる。
５. 減少の主要因と脅威
森林伐採が主要因で、林道整備や踏圧も脅威である。
６. 保護対策
自然林の保全をする。生育の可能性があると思われる環境は、森林伐採や開発行為を慎重に行いたい。
（静岡県版レッドデータブックより）