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ニョホウチドリ
多年草。高さ10~35 cm。地下に多肉で扁球形の塊根がある。葉は2個前後つき披針形で肉質、長さ3~8 cm。花期は7~8月。花は紅紫色で花茎の上部にやや一方向に数個つく。唇弁は扇形のやや肉質で長さ13~15 mm、萼片よりも長く目立ち、先は3浅裂して中裂片は少し大きく先が少しへこむ。距は筒状線形で長さ15~17 mm、後方に突き出す。近縁種のウチョウランやヒナチドリは岩上や樹上に着生する。
1. 種の解説多年草。高さ10~35 cm。地下に多肉で扁球形の塊根がある。葉は2個前後つき披針形で肉質、長さ3~8 cm。花期は7~8月。花は紅紫色で花茎の上部にやや一方向に数個つく。唇弁は扇形のやや肉質で長さ13~15 mm、萼片よりも長く目立ち、先は3浅裂して中裂片は少し大きく先が少しへこむ。距は筒状線形で長さ15~17 mm、後方に突き出す。近縁種のウチョウランやヒナチドリは岩上や樹上に着生する。
2. 分布
日本固有種で、本州(中部地方、関東地方北部)に分布する。県内では中部(南アルプス)と東部(天子山系)に分布する。
3. 生育環境
亜高山帯の岩場や砂礫地の疎草地に生育する。
4. 生育状況
産地は少ない。産量はそれほど多くはない。
5. 減少の主要因と脅威
園芸目的による採取が主要因である。岩礫の崩壊と草地の植生遷移も脅威である。近年はシカによる食害も発生している。
6. 保護対策
園芸目的やマニアの採取を防ぐために、産地情報の公開は慎重な配慮が必要である。
(静岡県版レッドデータブックより)